アミノインデックスがんリスクスクリーニング(AICS)は、わずか5ミリリットルの採血で複数のがんを同時に検査できる。
手軽なことから実施機関が増加している注目の検査です。
胃をはじめとして肺、子宮など7種類のがんのリスクが採血だけでわかるのはありがたいなぁと思い受けることに。
とはいっても採血のみだから、わずか数十秒で検査そのものはあっさり終了しました。
アミノインデックスの結果で分かること
AICS検査の最大の特徴は、1回の採血で複数のがんのリスクを早期から評価できるところ。
結果はおよそ10日後、ランクA、B、Cの3段階で評価され、1回の採血で胃がん、肺がん、大腸がん、前立腺がん、乳がん、子宮・卵巣がん、すい臓がんのリスクが分かります。
Aが「がんであるリスクが低い」、Cが「がんであるリスクが高い」という評価です。
通常、がんの発症は1000人に1人と言われていますが、ランクAなら、そのがんについては一般の方よりも発症リスクが低いということを表しています。
胃がんの場合、ランクAならがんのリスクは通常の0.3倍。3分の1程度。
逆に、ランクCなら発症リスクは通常の10倍も高くなるため(胃がんの場合)、この場合は別途に精密検査が必要になる。
多忙で時間のない方などは、まずはAICSを受けて、そのランクのリスクに応じて精密検査を受けるようにすれば、より効率的にがんを早期に発見できる可能性が高まります。
AICSの仕組み
人間の血中には20種類ものアミノ酸があるんですが、がんの種類によってこれらの濃度に偏りが出てきます。
AICSはこの血液中のアミノ酸濃度を測定し解析することで、さまざまながんのリスクを導き出すもの。
がん細胞は筋肉を分解してアミノ酸を生成させることで、それを自らのエネルギー源とする性質がある。
このようなメカニズムが血液中のアミノ酸濃度を変化させる要因のひとつと考えられている。
がんの種類によって血液中のアミノ酸の構成に特徴があるので、そこからこの検査方法が確立しました。
AICSの費用
気になる費用ですが、AICSは健康保険が適用されません。
女性5種(胃がん、肺がん、大腸がん、乳がん、子宮がん・卵巣がん)で税抜き1万9440円。
*病院によって価格は変わるかもしれません。
決して安価とはいえませんが、時間がない人や検査の痛みなどに不安がある人は、まずはAICSを受けることで、自分の「がんリスク」を知ってみることをおすすめします。
ランクのリスクに応じて検査を受けることが可能になります。
優先的に受けるべきがん検診
進化するがん検診。
とはいえ、最新検査は自費という場合も多く全部を受けていたらキリがない。
そこで、検診の最新事情と受けておくべき基本の検診について先生に聞きました。
がん検診はどんどん新しい方法が登場している。
まだ実用化はされていませんが、嗅覚の優れた線形動物(線虫)を使い、たった1滴の尿からがんを見分ける方法や、がんのDNAが便中にこぼれているのを発見するというものもあるのだそうです。
今後も進化を遂げるでしょうが、まずは早期発見によって完治する可能性が高いがんから検診を受けるべきでしょう。
一言でがんと言ってもその特徴はさまざま。
胆管がんや食道がんなど、早期に発見しても予後(見通し)が必ずしも良いとは限らないものも少なくない。
子宮頸がんのように早期発見であれば、子宮を摘出することなく治療ができ、その後の妊娠も可能ながんもあります。
がん検診においては、こうした「早く見つかれば治る確率が高いがん」から優先的に検査を受け、早期発見・治療につなげていくことが賢いやり方。
具体的には、子宮頸がんのほかに胃がん、乳がん。大腸がん、前立腺がんなど。
肺がんも1センチぐらいの段階で発見できれば、ほぼ9割以上は治るといわれています。
これらのがんについては、多くの自治体などが検査費用を負担しています。
自治体が公費を使ってまで広くおこなおうという検診は、精度が高くて価格も安く、将来の医療費を抑えてくれると考えてよいでしょう。
そこで、まずは自治体でおこなってがん検診を受診しておき、それ以外に遺伝的要因など、個人的に発症の不安があるものだけを自費で受けるという方法はいかがでしょうか?
もしくは自治体の検診を春、自費の人間ドックを秋に受けるというやり方もあり。
がん検診を受ける頻度に正解はありませんが基本的には1年に1回。
誕生月の検診が一番覚えやすいでしょうね。
今後ますます進化するであろうがん検診。
基本を押さえながら、家系や体質を加味して自分なりの健康管理をしていきたいですね。
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