倒産しない高い契約金を無駄にしない老人ホームの探し方

ノウハウ

子供に迷惑をかけたくないと、有料老人ホームを検討する人が増えている。
しかし、豪華なパンフレッ卜は見せかけで、実は経営難という施設もあるので注意が必要です。

現在、経営困難な老人ホームも介護ビジネスに参入する事業に譲渡されているため、まだ入居者が行き場を失うようなケースは少ない。

しかし団塊の世代が75歳を迎える2025年には施設数も飽和状態となり、スタッフの人員確保ができない施設から淘汰が始まります。

そして徐々に高齢者人口が減少すれば、空室も増え経営困難に陥り、新たな買い手がつかないまま一方的に閉鎖。
そんな事態に陥ることも考えられます。

つぶれない老人ホームを探すことが大前提です。
高い契約金を無駄にしない、潰れる施設を見分ける8つのポイント。

最初に「重説」々確認!入居率80%が合格の目安

有料老人ホームには、必ず重要事項説明書(以下、重説)があります。
これは入居をする、しないにかかわらずもらえるものですが、まずは入居率を見ましょう。

施設の資金繰りが良好だという目安は入居率80%。
しかし、オープンしたばかりで入居者が少ない施設は判断するのは難しい。

チェーン展開している場合は、他施設の入居率を調べること。
たとえば5施設あって、どれも入居率50%程度でぁれば、かなり経営は厳しいと見ていいでしょう。

介護職員の離職率が高い施設は要注意!

重説には離職率も明記されている。
施設によって大きく違いが出る数字で、なかには50%という高い離職率の施設もあります。

当然、介護内容を心配していいでしょう。

利用料も、介護職員のスキルを見分ける材料の一つ。
入居金ゼロなどをうたう低料金施設ではヘルパー2級も持っていないスタッフも多いですが、高額な施設は最低でもへルパー2級、ほとんどが国家試験の介護福祉士などを取得しています。

親身になってくれる仲介業者かどうか見極める

業者は仲介料10万円の良質なホームよりも、多少質は落ちても、仲介料30万円のホームを紹介するもの。
利用者の条件に合えば、提携していない施設も候補に挙げる業者は信頼できると思います。

また、施設長がどんな人物なのか、ホームはどんな雰囲気なのか、細かい質問にしっかり答えられなければ、信用できる仲介業者とはいえないでしょう。

財務状況を開示しない施設はまず疑え!

貸借対照表や損益計算書など、運営会社の財務諸表を見せてもらうこともポイント。
経理の知識がなくても、情報開示に務めているかの判断材料になります。

優良といわれる施設は、財務諸表のコピーをくれるケースが多い。

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「24時間常駐」など広告にウソがないか?

東京都が5年ほど前に調査したところ、施設のホームぺージで書かれている内容が「現実と乖離している」と判断されたケースは約50%、パンフレットの場合は約30%にものぼりました。

もっとも多いウソは、職員の配置。
「24時間、看護職員が常駐」とあるのに、ゼロというケースも散見される。

施設見学では入居者や職員の顔を見る

施設に入った瞬間、排泄臭がするようなら、その場で帰っていいくらいです。
次には人を見てください。

入居者が部屋にこもりきりになっていないか、共有スペースは穏やかな雰囲気か?
たとえ共有スぺースに人が集まっていても、テレビの前に車いすを一列に並べているだけの施設もあります。

髪を整えてもらっているか、服装は昼なのに寝間着のままでいないか、などのチェックを。

また職員が切羽詰まった顔でバ夕バ夕と走り回っているような雰囲気は問題です。
人員に余裕のない施設は殺伐としていて、見学に来た人に挨拶すらできない。

人員不足でサービスが低下すれば入居率も低下。
やがて経営悪化にもつながります。

施設長の説明のしかたや時間のかけ方も比較ポイント。

良心的な施設長であれば、「若いときはどこに住んでいましたか?」「趣味をお持ちですか?」と入居者のパーソナリティを掘り下げてくれます。

面談には2〜3時間かかります。
見学が1時間で終わってしまうような施設は要注意です。

「格安」の無届けホームに期待してはいけない

2013年発表の厚労省の調査によると、約1千件の無届けホームが報告されていますが、氷山の一角。
「有料老人ホーム」とパンフレットに書かれている場合はまず届け出があると思いますが、類似表示の施設もあり、ご注意ください。

無届けホームは、格安で利用できるというメリットもあるため、単に「悪」と決めつけられない側面もあるが……。

無届けホームに関しては行政の目が行き届いておらず、虐待や火災などが発覚しない限り警察も踏み込めません。

実際、関西のあるホーム(借上げアパート)は、全室郵便受けが目張りされて、徘徊防止に外から鍵がかけられていました。
倒産という事態になれば、どこまで責任を持って次の受入れ先を探してくれるのか不安が募ります。

元気なうちから自分で準備を始める

老人ホームに入居する人の平均年齢は85歳。
ギリギリになってホームを探し始める人がほとんどです。

例えば家族が脳梗塞を起こし、麻痺が残ったまま退院日が決められた時に、慌てふためくのです。
結果、入居者本人の希望よりも「とりあえず入れるなら」という家族の希望が優先される。

元気なうちから住みたいホームの候補や希望を伝えることが大事です。

ますますニーズが高まる有料老人ホーム。
トラブル回避のためにも、利用者は賢くならなければならない。

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